D.

Ubuntu 8.04 LTS のメインブラウザを Opera 10 Beta2 にした。

背景

今まで仕事では ThinkPad X61Ubuntu 8.04 LTS を入れて Firefox 3.0 を利用していた。今日になって Firefox を起動しようとしてもプロセスそのものはメモリ内に常駐するがウィンドウが表示されない状態が起こるようになった。プロファイルの再作成、apt での再インストール、Mozilla の公式サイトや外部リポジトリにある Firefox 3.0/3.5 の導入、WM の変更などいずれを試しても改善しない。かねてから多機能でセキュアだけど鈍重な Firefox に少し嫌気が指していたので、ちょうど良い機会だから Firefox を捨て UbuntuOpera を入れてメインブラウザをスイッチしてみることにした。そこで手順などをまとめ。

ダウンロード

i386 版を利用しているので以下から最新のベータ版を導入する。
http://www.opera.com/browser/download/?os=linux-i386&list=all

今回は現時点最新の Opera 10.00 Beta2 をダウンロードした。tarで解凍して sudo ./install.sh してあらかじめ作成しておいた /opt/opera ディレクトリをインストール先に指定する。Xfce のショートカット C-M-o に /opt/opera/bin/opera を割り当てる。Opera は apt で入れることのできる Debianリポジトリも用意されているのだが、手動で最新のベータ版を導入するのでリポジトリは利用しない。

日本語入力

もっともハマったのがこの日本語入力。このままだと Opera (というか Qt を使うアプリケーション) で ZenkakuHankaku 相当のキーを押しても日本語入力が有効にならない。最近の Ubuntu では scim が標準らしいが、これを利用すると Opera が落ちまくるという情報があるし、そもそも好みじゃないので uim-anthyOpera で利用することにした。

主に以下の内容を参考にした。
http://d.hatena.ne.jp/zzzhaya/20081213

scimのremove
sudo apt-get remove scim

これをすると利用していないパッケージとして ttf-vlgothic までうっかりアンインストールされてしまったので Emacs のフォント表示が悲惨なことに。すぐに再インストールして事無きを得た。

uimをinstall
sudo aptitude install uim uim-m17nlib

QT_IM_MODULE=xim のみを設定すれば良いらしいので、設定ファイルを以下の通りに編集した。これで GTK では uim を利用しつつ、Qt では xim という状態になるので Opera で日本語入力を利用できるようになる。

/etc/X11/xinit/xinput.d/uim
# uim without toolbar indicator
XIM=uim
XIM_PROGRAM=/usr/bin/uim-xim
XIM_ARGS=
GTK_IM_MODULE=uim
QT_IM_MODULE=xim
# It seems to me that the system needs to be initialized.
# Folowing trick will wait 10 seconds without slowing down X start up.
#XIM_PROGRAM_XTRA="(sleep 10; uim-toolbar-gtk)"
DEPENDS="uim-xim,uim-gtk2.0|uim-qt,uim-anthy|uim-canna|uim-prime|uim-skk|uim-m17nlib"
システムトレイにuimのバーを格納する。
sudo update-alternatives --config xinput-ja_JP

初期設定

スピードダイアル

画面右下の Configure Speed Dial から設定変更できる。4x4などに適当に拡大してよく利用するサイトをがしがし登録していく。

Preferences

Startup を Start with Speed Dial にして Home page に自分のサイトを登録する。

フォント

E-mail compose/display、Web page normal text、Text field などを IPA モナーフォントの明朝体にする。ウェブページのテキストが IPA モナー明朝だとそれだけで見映えは非常に良くなる。等幅フォントを VL ゴシックにする。UI 周りは IPA モナーゴシックをそのまま使ったほうが Opera の場合は良さそう。

パスワード/ブックマークレット

ウェブサービスのパスワードは保管しておけば次回から C-Enter で呼び出せる。なので主要なウェブサービスのパスワードをブラウザに記憶させておく。さらに [View]-[Toolbars]-[Personal Bar] を表示させてここにブックマークレットを登録する。

Nickname を設定しておくと C-l でアドレスバーにジャンプして略称を打つだけでブックマークレットを呼び出せる。このあたりは Firefox と同じなので共通のキーをアサインしておくと幸せになれる。

ショートカットキー

Opera のショートカットキーは以下を参考にする。
http://help.opera.com/Windows/9.00/ja/keyboard.html

Flash Player

libflashplayer.so を直接ブラウザのプラグインに入れていた場合は Opera で利用できないので .deb パッケージを以下からダウンロードしてシステムにインストールする。
http://www.adobe.com/jp/products/flashplayer/

完成

以前に Opera を利用したときは全角文字の文字化けがひどかったり C-l でアドレスバーに飛べなかったりと悲惨だった記憶があるが、どうやらこれなら実用レベルで使えそう。Mac でも Safari をメインに利用しているし、これで自分の利用環境としては Firefox はほぼ不要になった。