D.

Java で Web アプリケーションを開発する。(前編)

環境構築がいちいち面倒なので情報をまとめておく。手早く設定してすぐに開発に取り掛かれるようにしたい。

Java JDK

Mac OS X の場合、すでに Java がシステムに組み込まれている。 $JAVA_HOME を /System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Versions/1.6.0/Home に設定する。 $JAVA_HOME/bin にパスを通しておく。


Debian / Ubuntu の場合は apt を使うだけである。

sudo apt-get install sun-java6-jdk


Windows の場合は、公式サイトから Sun の JDK をダウンロードしインストールする。
http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html

インストールする場所はデフォルトのままでも良いが C:\java のように Java 開発専用のフォルダを用意して C:\java\jdk\1.6.24 のようにすると管理が楽になる。さらにジャンクションを利用するとバージョンが変わるたびにパスを設定しなおす必要も無い。

Eclipse

Java での開発には Eclipse を使うのが便利だ。他にも NetBeans などの IDE や、あえて Emacs の JDEE で書く方法なども模索したが、結局のところ素直に Eclipse を選択するのがシンプルで良い。昔は Eclipse にコードアシストやらサーバーツールやら色々なプラグインをてんこ盛りに詰め合わせていたものだが、最近のバージョンだと WTP などが最初から入っていたりとだいぶ完成度が高くてデフォルトのままでも十分使いやすくなっているし、マシンの資源も潤沢になってきているから仮想マシン上でもそれなりにサクサク動くし、ほとんどいじらなくてもそのまま開発に使える。


公式サイトから Eclipse をダウンロードする。
http://www.eclipse.org/downloads/

種類が色々あって迷うが Web アプリケーションを開発するなら Eclipse IDE for Java EE Developers をダウンロードすれば良い。それぞれの OS に応じて適当な場所に展開する。 /opt/eclipse でも $HOME/local/eclipse でも C:\eclipse でも良いし、他の場所でも良い。バイナリを実行すれば IDE が起動する。

Apache Tomcat

公式サイトからダウンロードする。
http://tomcat.apache.org/

執筆時点での最新版は 7.0 なのだが、あえて 5.5 をダウンロードする。適当な場所に展開する。 /opt/tomcat/5.5 でも $HOME/local/tomcat/5.5 でも C:\java\tomcat\5.5 でも良いし、他の場所でも良い。

TERASOLUNA Framework

公式サイトから Server Framework for Java (Web 版) をダウンロードする。
http://www.terasoluna.jp/

種類が色々あって迷うが、スクラッチから開発するなら、ブランクプロジェクトである terasoluna-batch4j-blank_x.x.x.x.zip をダウンロードする。展開して Eclipse からインポートして workspace に取り込む。ついでにチュートリアルである terasoluna-batch4j-tutorial_x.x.x.x.zip をダウンロードしておくと参考になる。イントラに適当なサーバーがあるなら Apache の DocumentRoot 以下に展開しておくと誰でもブラウザで参照できるので便利である。


どれもオールインワンで提供されており、十分枯れているので、慣れるとスクリプト系言語の開発環境を構築するより簡単かもしれない。

環境設定

エディタ

General - Editors - Text Editors で行番号や空白文字などの表示をオンにする。キーマップは General - Keys でスキームを Emacs に設定した上で細部は好みで自由に設定できる。このへんにも説明がある。新規に定義する場合は Copy Command で設定を複製すると良い。ちなみに個人的に定義しているキーバインドは主に以下のようなものがある。このあたりは NetBeans を使っていた頃と同様である。

  • Delete Previous を C-h に
  • Save を C-x C-w に
  • Save As を C-x w に
  • Undo を C-/ に
  • Redo を C-^ に
  • Next Tab を M-n に
  • Previous Tab を M-p に
  • Close を C-x C-k に
サーバー設定

Server - Runtime Envirionments で Tomcatディレクトリを指定する。 Apache Tomcat v5.5 が追加されることを確認する。設定したら TERASOLUNA のブランクプロジェクトを起動してみる。ようこそ TERASOLUNA へといういたってシンプルな画面が表示されればとりあえず開発の準備は完了である。念のため Problems に Error や Warning が無く 0 items であることを確認する。

開発

チュートリアルなどを見ながら苦行のように画面遷移のための各種 XML ファイルをひたすら弄る。このあたり少しは楽になるように工夫したいところである。永続化は iBatis で提供されているので必要があれば苦行のように作り込む。ビジネスロジックも要件に応じて普通に作り込む。



後編に続く。後編では開発したアプリケーションのデプロイと運用を説明する予定。